
ミュージカル宮キャスト
6月11日から京都・南座で行われる「ミュージカル 宮」の日本公演に向け、来日記者会見が5月20日に東京六本木のミッドタウンBillboard LIVE TOKYOにて行われました。
まず初めに登場したのは、人気グループSS501のメンバーであり、主役のイ・シン役であるキム・キュジョン、そして韓国ミュージカル界の実力派女優、シン・チェギョン役を務めるクァク・ソンヨンの二人。軽快なテンポの「Perhaps Love」を息の合った様子で、時折目線を交わしながら歌い上げると、見ているこちらも胸が弾ずみ、主人公二人のコンビネーションのよさが感じられました。
次に、期待の新人アーティスト、チャン・ユジュン(イ・ユル役)による「恋の始まり」。しっとりとしたバラードを、新人とは思えない堂々とした歌声で聞かせました。
三曲目には劇中歌「叶わぬ恋」。クァク・ソンヨンとジョンミン(イ・ユル役)のデュエットはとても切なく、見つめ合い情感を込めて歌う二人の姿はまるでそのまま劇中から抜け出てきた二人であるかのよう。
最後はラン(イ・シン役)による「Wake Up」。迫力のある歌声とその存在感で舞台を包み込み、韓国ミュージカル俳優の歌唱力の素晴らしさを見せつけて、ショーの締めを飾りました。会場からは、その歌の上手さにため息が漏れていました。
そして続いて質疑応答へ。
キム・キュジョンは「ソロ活動をするにあたって前々から興味のあった演技をしたいと思っており、そんなところへ「ミュージカル 宮」のお話をいただき、挑戦することになった」とミュージカル初挑戦への経緯を語りました。また、「韓国公演での主演であった東方神起のユンホから何かアドバイスをもらったか」という質問に対し、「電話で『おまえは今からイ・シンだ、シンになりきれ』というアドバイスをもらいました」というエピソードも公開。
続くクァク・ソンヨンは、これまでミュージカルで東方神起のユンホ、超新星のユナク、そして今回はSS501のキュジョンと人気スターとの共演が続いてるため、「何か気をつけていることはあるか」という質問に対し、少し返答に困ったように笑いながらも「とても光栄です!みなさんとてもしっかりと準備をされて公演に挑む方々なので、共演させていただいてとてもパワーをもらっています」と答えました。
「日本公演ならではの見どころ」に関する質問を受けたRUNは、「今回はセリフの日本語訳が字幕でついていることもあり、韓国語がわからない方でもミュージカルの内容を楽しんでいただけるようになっています。そしてパフォーマンスも更に力強く洗練されたものになるよう練習していますので、ぜひ楽しみにしていてください」と語りました。
韓国が「ミュージカル大国」と呼ばれていることに関する質問を受けたジョンミンは、「オリジナルのミュージカル作品が増え、市場がどんどん拡大しているものの、規模はまだ小さく、評価されるのはこれからというのが現実でもあります。この『ミュージカル 宮』を通じて、韓国ミュージカルの評価を高めることができれば幸いです」。
ミュージカル初挑戦のチャン・ユジュンは、「話をいただいて、驚いたけれどとても大きなチャンスをいただけたことが嬉しかった。先輩方の指導を受けながら、一生懸命努力し、僕なりの素敵なユルをお見せしたいと思っています」 と語りました。
また、記者から飛び出した「キスシーンの有無」に関する質問では、キスシーンがあるのかないのかまだわからなかったキュジョンが、次に答えたクァク・ソンヨンの「ある」という答えにふざけてガッツポーズを見せ、また他の男性キャストは「ありません…」と立て続けに肩を落とし、最終的には全員が一斉に顔を仰いでいるという光景が繰り広げられ、非常にユーモラスな質疑応答の一幕でした。
最後に代表してキム・キュジョンより東日本大震災の被災者に向けて、「SS501は日本で活動していた時期もあるため、日本にたくさんの友人知人がいます。震災のニュースを聞いた時は、本当に心が痛みました。どうか負けないでください。そしてもう二度とこんな悲しいことが起こらないように、と願います。『ミュージカル 宮』を見に来てくださる方々には、悲しい気持ちを吹き飛ばし、元気になっていただければ幸いです」とのメッセージが送られました。
このように色とりどりの個性が織り成すチームワークにより作られる「ミュージカル 宮」。今からその完成された舞台を目にするのが待ち遠しいばかりです。